誹謗中傷対策
インターネットの普及により多くの病院・クリニックでもホームページをもつのが当たり前になってきました。
確かに,患者さんの立場からすると,診察を受ける前に事前にホームページを見て当該医療機関が設置している診療科,医師の経歴,使用している医療機器等の情報を事前に把握することができ,とても便利な側面があります。
他方で,ひとたび当該医療機関を誹謗中傷する書き込みがインターネット上の掲示板に書き込みされてしまったり,検索サイトの予測検索機能として,検索途中に例えば「悪徳」,「医療事故」,「パワハラ」,「不正」等の予測単語(「サジェストワード」)が表示されたりするようになると,あらぬ誤解を与えかねず,「風評被害」を負うことになりかねません。
貴院の現状を把握するため,一度,インターネット上での貴院の記事やサジェストワードとしてどのような単語が表示されるか調べられることをお勧めします。
実際に書き込みされたら?
それでは,���し,インターネット上で貴院やその関係者の誹謗中傷された書き込みされていることを知った場合や検索サイトで検索した場合に予測単語としてネガティブな単語がサジェストワードとして表示されてしまった場合,どのように対応すればよいのでしょうか。
そのまま放置していた場合,貴院やその関係者のネガティブなイメージが広まってしまう可能性があります。
そのような場合には,ぜひ,一度弁護士にご相談ください。
弁護士を通じて検索エンジンの提供会社や掲示板の管理者,サイトの管理者等に対し削除を依頼することで削除することができる可能性があります。具体的には,弁護士名でサイトの削除依頼フォームに削除依頼したり,または迷惑防止措置依頼書の送付を行ったりします。
この場合,該当記事やサジェストワードによって当該医療機関の権利が著しく侵害されているという現状について言及するとともにその記事が事実無根であること等を指摘することになります。
また,任意の交渉によって削除に応じてもらうことができない場合,裁判手続によって「削除仮処分の申立て」を行うことになります。この場合,通常,任意交渉よりも時間が掛かることになりますが,裁判所が削除の仮処分決定を下すとサイトの管理者は,ほとんどの場合,この決定に応じる傾向にあります。
これからの時代において,貴院が医療機関としてのブランドを維持するためには,目の前の患者に対し最高の医療を提供するだけでなく,インターネット上もブランド力を形成し,維持することが重要となります。貴院のブランド力維持のために,定期的に貴院に関連するインターネット上の記事や書き込み等を確認することをお勧めします。
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