弁護士として離婚事件は、非常に多く扱います。
どんな弁護士でも数百は経験するのではないと思います(特に離婚を受けない方針の弁護士さん以外)。
弊所は、離婚事件については、特に経営者、中でも医師や歯科医師自身やその配偶者の離婚事件の件数が特に多いですが、いずれのケースでも問題となる点は共通しています。
大きく問題となることが多いものとして3つのケースが考えられます。
①子どものことについて
②財産分与について
③感情について
離婚事件時の子供のことについて
親権という形で問題となります。一般論としては、誰でも自分の子供はかわいいものであり、子どもも自分に懐いてくれるのが自然です。
しかし、離婚となると、子どもはどちらかにつくか、若しくは、どちらにもつかないか、というケースが多いです。
小学生くらいだとまだ意思表示ができないことも多いことでしょう。
離婚に至るケースの多くでは、それぞれの親が「自分の望む子どもの幸せ」を基準にして考えて譲歩ができなくなるということが多いのではないかと考えます。
そう考えると、離婚を円満にするためには、どちらかの親が子どものために引くことが最も賢明な選択ということになります。
離婚事件時の財産分与について
財産分与についてはある程度機械的に決まりますし、争っても最後は裁判所によって決定されてしまいます。
ここで問題なのは、財産を隠すというケースです。もちろん、法的に自分の財産でないのであれば無理に開示する必要はありません。
しかし、これを隠したらすると相手方はそんなはずはないと不振がります。
結局、財産調査等で時間がかかり、かつ、弁護士費用等も無駄にかかる可能性すらあります。
結婚は基本的に双方自ら望んでした結婚であるはずです。そうであれば、離婚するときも双方誠実に歩み寄ることが必要ではないかと思います。
感情について
離婚する以上は、その後の相手方の人生を祝福できるようあってほしいと思います。
この世に数多いる男女の中で、偶然出会い、結婚したわけです。
もちろん、事情はあると思いますが、どんな事情があったとしても、その後の人生で互いの今後の幸福を祈れるような心持ちで離婚ができれば、きっと自らも幸せになれるのではないかと思います。